総経マガジン

2021/3/13

今なら採用できるはずなのに!みすみすチャンスを逃す求人 その1

求人原稿を見直すだけで応募数を増やすことができる手法とは?

3月5日、首都圏1都3県は緊急事態宣言を今月21日まで再延長との報道がされました。

未だに先行き不透明な状況が続きますが、雇用状況に目を向けると、コロナの影響による会社都合離職者が8万人を突破。いわゆる売り手市場と言われていた採用市場も大きく変化し、有効求人倍率は過去最高の1.6倍から1.1倍まで0.5ポイント下がりました。(令和3年1月) 

有効求人倍率とは「求職者1人に対して、何件の求人があるか」を表す指標で、厚生労働省から毎月発表されています。有効求人倍率1.6倍とは「160件の求人に対して100人の求職者がいる、つまり60件は人手が足りない」ことを表します。                                 数値が1.1倍まで下がったということは、理屈上はかなり採用しやすくなっている、というわけです。

ところが、買い手市場到来、チャンス!とばかりに積極的に求人募集をかけているにも関わらず、  「人が採用できない」「募集をかけても全く反応がない」というお困りの相談が後を絶ちません。

さて、それはなぜでしょうか。当社では数多くの採用に関するご相談を受けていく中で、このような企業様には共通して3つの大きな理由があると感じました。すべてお伝えしたいところですが、長文になりますので、特に重要な1つを最初にお伝えさせていただきます。

1つ目は『求人原稿が求職者目線になっていない』です。

これはハローワークの求人を利用している企業で顕著です。                    最初に断っておきますと、ハローワークの求人を否定するわけではありません。                    ご存知のようにハローワークでは無料で求人掲載ができます。                   経営環境が厳しい昨今、できる限りコストを抑えたいと考えるのは当然だと思います。

では、ハローワークの求人がどのように閲覧されているか、確認したことはありますでしょうか?   ポイントはここです。

今どき、時間をかけてまでハローワークへ仕事を探しに行く人は、失業保険の手続きのために赴く求職者の方以外、ほとんどいないでしょう。                                 8割以上の方はスマホで仕事を探します。当然ですが、年齢が若年層になればなるほど、この割合は高くなります。

このスマホで仕事を探したときに、ハローワークの求人は下記のように表示されます。

【ハローワークでの求人掲載例】

この求人内容をご覧になって、どのように感じたでしょうか?                   仮にご自身が求職者だったとして『この求人に今すぐ応募したい!』と思ったでしょうか・・・?

今回は、例として都内の某会計事務所の求人をピックアップさせていただきましたが、        会計事務所の仕事内容によほど詳しくない限り、こちらの求人原稿からは具体的な仕事内容がイメージできなかったのではないでしょうか?

『クライアント数社って一体何件?』                              『研修制度や教育体制って具体的にどんな内容?』                      『先輩って何歳?何人いるのかな?』                             人によって様々な疑問が浮かぶと思います。                           が、この会計事務所にわざわざ電話して聞く人は、まずいないでしょう。

よくわからない=不安。不安なものには応募しない。                      すぐに「次の求人を探そう!』となるわけです。これが求職者目線です。

ハローワークの求人では、掲載できる文字数に制限があるので、上記のような情報が少ない内容になってしまうのは、ある意味仕方のないことです。                               (とは言うものの、文字数制限ギリギリまで書いている求人原稿も稀ですが、、、)

求職者に対してアピールしたい特長があっても、限られた情報しか掲載することができない      → 求職者が知りたい情報が少ない                              → だから応募が集まらないのです。

大切なのは求職者目線です。

ここではハローワークの求人を例にとって話をしましたが、有料媒体で求人を掲載している場合でも考え方は同じです。                                       御社の求人原稿は、求職者が知りたい情報が細かく記載されているでしょうか?一度見直してみてください。

求職者に興味を持ってもらうためには                            「何を取り扱っている会社なのか」                              「なぜ、今求人を募集しているのか(欠員補充なのか、業務拡大に伴う募集なのか)」        「どの職種を募集しているのか」                               「その職種はどのような仕事内容なのか」                           という情報を詳細に記載することがとても大切です。

イメージは「自分のお婆ちゃんに仕事内容を説明して理解してもらえるレベル」です。        専門用語や専門的な機械の名称、小難しいITソフトの名前を並べて書いても敬遠されるだけです。

『あまり細かく書きすぎると、応募が少なくなるのでは?』と思う方もいるでしょう。       確かに応募は減るかもしれません。でも、いかがでしょうか。

①会社の情報や仕事の中身をあまり知らずに、なんとなく応募してくる方

②自社の細かい求人情報にしっかり目を通し、興味を持った上で応募してくる方

どちらが御社が面接したい、採用したいと思える人材でしょうか。

①の応募が10人あるより、②の応募が3人あったほうが結果として嬉しいですよね?

最後に、私が求人原稿の作成サポートをさせていただいた事例をご紹介します。埼玉県にある「食用廃油の回収・リサイクル」を行っている企業様の「一般事務」の求人です。

ただ単に仕事内容を羅列するのではなく、会社の沿革や経営理念、業務内容、業績、社長の思いと求める人物像、仕事内容まで細かく書きました。

結果として、求人掲載から3日間で19人の応募がありました。

あまりにも応募が来すぎたため、社長から即座に掲載ストップの指示をいただきました。この企業様も当社にご相談いただく前はハローワークで募集をかけていましたが、応募はゼロでした。

大変お困りだったため、求人原稿の見直しからサポートさせていただきましたが、結果が出てよかったです。非常に喜んでいただき、今は「廃油を回収するドライバー」の求人に着手しています。

今回は求職者目線で求人原稿を書く、とうことを書かせていただきました。まだまだお伝えしたいことはありますが、今回はここまで。求人にお困りの企業様、いつでもご相談ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の執筆者

白井章稔

社会保険労務士法人総合経営サービス肥後労務管理事務所 代表社員、株式会社ゼネラルキャリアサービス 代表取締役

東京都練馬区出身。大学卒業後、外資系食品メーカーに就職し、営業職として愛知、静岡で勤務してました。在...

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